Bonita BPM Studio での組織管理

Bonita BPMでは、ビジネスプロセス内のタスクを遂行する一連のユーザーを組織に設定します。

Bonita BPM Studio の内部では1つ以上の組織を定義できます。これは、いくつかの異なる組織にデプロイされるプロセスを開発している場合に役立ちます。また、少数ユーザーからな複数の組織構造バージョンを作成できるので、組織定義の検証・評価でも役立ちます。

ACME のサンプル組織
組織の作成
組織のエクスポートとインポート
組織の変更
Bonita BPM ポータルへの組織の発行

ACME のサンプル組織

Bonita BPM Studio は、あらかじめ ACME と呼ばれるサンプル組織を装備しています。この組織は現実的なロール(役割)を持つ異なるグループに所属する少数のユーザーで構成されます。

このサンプル組織を使用し、Bonita BPM Studio 内の組織管理方法を詳しく調査・研究できます。たとえば、ユーザーの追加やユーザーの役割の変更などです。

また、このサンプル組織を使用して開発するプロセスをテストすることもできます。

組織の作成

プロセスを稼働させる前にBonita BPM エンジンに組織をロードする必要があります。これを行うには2つの方法があります。

  • Bonita Studio に組織を作成し、それをエクスポートし Bonita BPM ポータルにインポートします。
  • サブスクリプション版を所有している場合は、LDAP シンクロナイザーを使用し、LDAP ディレクトリから Bonita BPM エンジンに組織およびユーザー情報を自動でロードします。

組織を手動で指定するには、組織を作成し、次にグループの階層を作成し、役割(ロール)、そしてユーザーとそのユーザーの所属を指定します。

  1. Bonita BPM Studio を起動します。
  2. 組織メニューに進んで、[管理…] を選択します。
  3. 新しい組織を追加します:
    1. [追加] をクリックします。組織表に「組織1」のプレースホルダ名を持つ表が追加されます。
    2. そのプレースホルダ名を当該の組織名に変更し説明を加えます。
  4. 組織にグループを追加します:
    1. 当該の組織名を選択し、[次へ] をクリックします。
    2. [グループを追加] をクリックしグループを追加します。グループには次の項目を追加できます:
      • グループ名: Bonita BPM のソフトウェアで内部的に使用される
      • 表示名: リストやウィザードに表示されるグループ名
      • パス: グループ間の階層的な関係を表す
      • グループの説明
    3. [グループを追加] をクリックし、必要なすべてのグループを追加完了するまで引き続き次のグループを追加します。なお、そのグループ直下のサブグループを追加するには、そのグループを選択し、[サブグループを追加] をクリックします。
    4. すべてのグループを追加し終えたなら、[次へ] をクリックします。
  5. 組織に役割を追加します:
    1. [追加] をクリックし組織構成員の役割を追加します。これがグループ内ユーザーのデフォルトの役割になります。
    2. [追加] をクリックし、必要なその他の役割を追加します。一般的に、大抵の組織は「マネージャ」の役割を持っているので、グループのマネージャは容易に特定できますが、必要とする個別の役割は、プロセスに依存します。しかし、あなたの業務組織のすべての役割情報をBonita BPM 組織にコピーする必要はなく、プロセスで有益な必要最低限の役割だけを作成すべきであることを覚えておいてください。
    3. 必要な役割をすべて指定したなら、[次へ] をクリックします。
  6. 組織にユーザーを追加します:
    1. [追加] をクリックします。デフォルトのユーザー名がユーザーリストに追加されます。
    2. ユーザー名は変更できますが、その値はBonita BPM ソフトウェアの既定フォーマットで、英数字とピリオド「.」だけが許されています。1つの選択肢は、ユーザーe-メールアドレスの@前の部分を使用することです。
    3. ユーザーのパスワードを指定します。パスワードは表示されないのであなたが選んだパスワードのノートを保持します。
    4. ユーザーの直属マネージャを指定します。
    5. [全般] タブで、タイトル(Mr, Mrs)、姓、名、役職を指定します。
    6. [所属] タブで、そのユーザーが属するグループと各所属グループでの役割を指定します。
    7. そのユーザー情報として [個人的連絡先] と [仕事上の連絡先] を指定することもできます。
  7. 組織内のすべてのユーザーを追加して、完了したら [完了] をクリックします。

組織のエクスポートとインポート

Bonita BPM Studio から組織情報をエクスポートできます。エクスポートされたファイルは、XML形式であるため、変更が可能です。Bonita BPM の同一バージョンで稼働する別の Bonita BPM Studio からエクスポートした組織定義、あるいは、他の何らかの手段を使って組み立てられた組織定義をこのXML形式でインポートできます。[組織] メニューから [エクスポート] または [インポート] を選択します。

運用システムを準備する(LDAP シンクロナイザーを使用していない場合)ためには、デプロイしたすべてのプロセスに必要な組織を作成する必要があり、Bonita BPM Studio から組織をエクスポートして Bonita BPM ポータルにインポートします。組織をBonita BPM ポータルにインポートした後は、Bonita BPM ポータル上でその組織内のグループ、役割、ユーザーを管理できます。

組織の変更

組織を変更するには、組織をメニューから [管理…] を選択し、組織を作成するために使用されるダイアログと同じものを使用します。

ある組織の項目を変更するには、それを項目のリストから選択しリストの右手にある詳細情報を変更します。項目を削除するには、それを選択し [削除] をクリックします。

Bonita BPM ポータルへの組織の発行

組織の発行は、組織データを Bonita BPM ポータルにアップロードすることを意味し、テスト組織を発行することによって、プロセスをテストすることができます。

組織データは Bonita BPM ポータルに恒久的にアップロードするため、Bonita BPM Studio が稼働していない状態でもプロセスは稼働できます。ただし、その場合は、Bonita BPM Studioから組織をエクスポートし Bonita BPM ポータルにインポートする必要があります。

組織データをアップロードするには:

  1. 組織メニューから [発行…] を選択します。
  2. アップロードすべき組織をクリックし、[次へ] をクリックします。
  3. プロセスがBonita BPM Studio から開始される場合、Bonita BPM ポータルへのログインに使用するユーザーのユーザー名とパスワードを指定します。このユーザーはあなたが選択した組織内に存在させる必要があります。
  4. 最後に [発行] をクリックします。