プロセス内のステップを遂行する人を使用するには、次の2つの段階があります:
- プロセスを設計するときに、ビジネスアナリストがステップのアクターを指定します。アクターはそのステップを遂行するであろう理論上の利用者を定義するプレースホルダです。
- プロセスをデプロイする前に、アクターは組織内に実在する利用者にマップされます。
アクターの定義
起案者の設定
アクターフィルターの使用
アクターのマッピング
タスク アサインを動的に更新
アクターマッピングのインポート/エクスポート
アクターの定義
プロセスを定義するとき、アクターを指定することによってプロセス内のステップを実行するであろうと思われる人を定義します。例えば、あるステップが人事課のあらゆるメンバーによって実行できる場合、あなたはそのアクターを「人事課」と呼ぶかも知れません。また、ヨーロッパの販売チームマネージャによってのみ実行できる場合は、そのアクターを「ヨーロッパの販売チームマネージャ」と呼ぶかも知れません。
アクターは一般的にプロセス内の各ステップに定義しますが、プールまたはレーン内のすべてのステップに1つのアクターを指定することもできます。また、アクター間の論理的な関係を指定するためにアクターフィルターを使用することもできます。例えば、休暇申請のプロセスで、申請ステップはあらゆる利用者によって遂行されますが、その承認ステップはその申請者のマネージャによってのみ遂行されなければなりません。
あなたはプール、レーンあるいはステップにアクターを定義できます。そして、その定義は関係づけられます。アクターはプール、レーン、ステップの順に定義する必要があります。
プロセスに対しアクターを定義するには:
- プールにアクターを定義する:
- プールを選択し、[詳細] パネル -> [全般] タブ -> [アクター] ペインに進みます。 既に何らかのアクターを定義済みの場合は、それらが表内に表示されます。
- [追加] をクリックします。仮の名前のアクター(例えば、Actor1)が新しい行が表内に追加されます。名前を変更するには、それを選択しあなたが使用したい名前をタイプします。説明も追加できます。
- そのプロセスで必要なすべてのアクターを追加するためには、ステップBを繰り返します。アクターを選択し[削除]をクリックすることで削除することもできます。
- プロセスの案件起案者になるアクターを選択し、[起案者として設定] をクリックします。プールに起案者を定義しない場合は、そのプロセスはBonita BPM ポータル内で手動では開始できません。その代わり、何らかのプログラム制御を通じて開始できるようにする必要があります。
- 各レーンにアクターを定義する。 ドロップダウンリストのアクター選択によってプールに定義済みのアクターを選択するか、またはアクターフィルターを使用することができます。
- 各ステップにアクターを定義する。 レーンに定義済みのアクターを使用するか、そのステップにアクターを指定することができます。そのステップにアクターを指定する場合は、 ドロップダウンリストのアクター選択によってプールに定義済みのアクターを選択するか、またはアクターフィルターを使用することができます。
Bonita BPM スタジオ内のカスタムユーザー情報を参照。
起案者の設定
起案者は、プロセスの起案を開始する利用者のことです。人によって開始されるプロセスに対しては、起案者となる最低1人のアクターを指定しなければなりません。このアクターにマップされたどんな利用者もそのプロセスの起案を開始できます。プロセスが自動で開始される場合(例えば、スケジュールタイマーによって)は、起案者を指定する必要はありません。
アクターフィルターの使用
アクターフィルターを指定するには、[設定…] をクリックしてリストから事前定義されているアクターフィルターの1つを選択し、ウィザードの指示に従いアクターセレクターの構成設定を行います。
アクターフィルターの構成設定を変更するには、アクターフィルターを選択して[編集…] をクリックし、ウィザードを使用してその情報を変更します。
アクターフィルターを削除するには、アクターフィルターを選択して削除アイコンをクリックします。アクターフィルターのリストにある事前定義済みのアクターフィルターはそのプロセス定義から削除できないことに注意してください。
新しいアクターフィルターの作成に関する情報は、アクターフィルターの作成.を参照してください。
アクターのマッピング
プロセスをテストする前に、そのプロセス内のアクターを組織内の利用者にマップする必要があります。これを行う前に、Bonita BPM Studio であなたの組織を定義し、Bonita BPM ポータルにアップロードする必要があります。
プロセスのアクターをマップするには:
- Bonita BPM Studio でプロセス図を開き、クールバーにある[構成設定] をクリックします。アクターマッピングのダイアログが表示され、プロセスに未だマップされていないアクターが示されます。
- マップされていない各アクターに対し、アクター名をクリックして選択し、それをグループ、役割、所属(グループ内の役割)、あるいは特定のユーザーにマップできます。
プロセスをデプロイするときに、Bonita BPM Studio と Bonita BPM ポータルに同じ組織定義がある場合は、最初にBonita BPM Studioでアクターをマップし、その後のデプロイ用のプロセスをビルドする際にそのマッピングを含めることができます。一方、プロセスがデプロイされた後は、Bonita BPM ポータルでそのプロセスを解決する際にアクターマッピングを構成設定できます。
タスク アサインの動的な更新
Bonita BPM エンジン API は、アクターマッピングを任意のアクターフィルターに再適用することによって、タスクのアサインを再評価するメソッドを持っています。これは、組織に変更が生じた場合、アクティブなプロセス インスタンスを更新して最新の組織情報を基にタスクを正しい人にアサインできることを意味します。これは、動的タスク アサインメントと呼ばれます。
アクター マッピングのエクスポート/インポート
プロセスにアクターをマップしたとき、そのマッピングをファイルとしてエクスポートできます。そのエクスポートファイルはXML形式です。マッピングをファイルとしてエクスポートするには、 Bonita BPM Studio でプロセス図を開いてクールバーにある[構成設定] をクリックして[アクターマッピング] を選択します。アクターマッピングのダイアログが表示されます。[アクターマッピング・ファイルとしてエクスポート…] をクリックして名前と作成すべきファイルのロケーションを指定します。
Bonita BPM Studio からエクスポートしたアクターマッピングをインポートすることもできます。マッピングファイルをインポートするには、クールバーにある[構成設定] をクリックして[アクターマッピング] を選択します。アクターマッピングのダイアログが表示されます。[アクターマッピング・ファイルとしてインポート…] をクリックして名前とインポートすべきファイルのロケーションを指定します。
警告: アクターマッピングの情報がインポートされたとき、そのプロセスに定義済みの既存のアクターマッピングはオーバーライドされます。